「寄り添いサポート」は,
過去2年間の筑波大学リカレント教育プログラムの中で,
私たちが原点に立ち返って改めて考えてきた支援者のあり方に関する想いのかたちです。

最近は「寄り添う」という言葉がさまざま場面で使われるようになりました。
自分でない誰かに寄り添うということは,
簡単そうでいて,とても難しいことです。

支援をする側の立場として、考えたことはありませんか?
「自分は本当に寄り添えているのだろうか」と。


たとえば,

「人間関係がうまくいかず、職場での居場所がないんです」
「出世意欲もなく、将来を前向きに考えられないんです」
「自分が何をしたいかわからないんです」
というご相談を受けたとき。


また、支援者自身の葛藤もあります。
 
「今日の面談の進め方で本当によかったのだろうか」
「自信を失ってしまった相談者にどう向き合えばいいのだろうか」
「支援者として自分には何が足りないんだろう」 
 
100人の相談者がいたら100通りの支援の仕方があります。
だから、支援者自身にも葛藤が生まれます。

葛藤があってあたりまえ,
葛藤がなければ成長しない,
だから,支援者であっても葛藤し続けることが大切であるということ。
葛藤は自分自身の果てのない成長でもあります。

葛藤しながらも諦めずに関わろうとする姿勢で,
他者の感情を真剣に受けとめ、その表現の意味を丁寧に理解し,
ほんとうの意味で相手を受容することができるなら,
その人がどのように生きようとしているのかを,
少しは理解することができるのではないでしょうか。

キャリアに関する問題や悩みを通して見えてくること。
私が私であろうとするのと同じように,
あなたがあなたであろうとすること。
その葛藤の意味。


働くことは生きること。
生きることを通して見えてくること。

そんなことを丁寧に理解し生きることそのものを援助していくのが,
ライフキャリアのための「寄り添いサポート」です。